万国共通、良薬は口に苦いものなのね [■スーパーマーケット]
Marmite(マーマイト)の陳列棚です。
特大・大・中・小と4サイズ並んでいます。
怖いものみたさ(食べたさ)の友人に、買ってきてほしいと頼まれました。
きっと、食べたら残念な結果になるはずだから、一番小さい瓶にしようか・・・。
それとも、チャレンジャーには、大きな瓶で喜んでもらおうか。
以前、私が初めてこのマーマイトを口にしたときの苦い想ひ出を話したら、
どうしても食べてみたいというのです。
最近は、まずい食べ物として、日本のTV番組などでも紹介されていますから、
ご存知の方も多いと思います。
オーストラリアには、類似のベジマイトというものもありますね。
「マーマイトとはいったいなんぞね?」
瓶の裏面には“yeast extract”と書いてあります。
直訳するとイースト抽出物。酵母菌抽出物ですな。
英国では、ごくごく一般的な食べ物で、ビタミンBを多く含む食品として、
毎朝トーストにぬって食べている人が多いようです。
それだけに、これだけの大きさ(重量)のバリエーションが揃ってます。
性状ですが、濃い茶色で、粘り気のある半液状。
塩味と酸味を合わせたような、摩訶不思議な味で、独特の臭気を持ちます。
トーストにぬって食されるほか、クラッカーにぬる、スープに溶かすなどの調理法も。
さて、私の残念な想ひ出ですが。
むかぁしむかし、飛行機で隣り合い、知り合いとなった老婦人がおりました。
そして、ずぅーずーしい私は、ロンドンを訪れた際に、
時々泊めてもらっておりました。
ある朝、食卓にマーマイトの瓶が置かれておりました。
ごくごく自然に。何の違和感もなく。
そして、かの老婦人は、当然ためらうことなく
トーストにこのねっちょりとした物体をつけて食べていらっしゃいました。
「あなたもどうぞ」と勧められ、
てっきりメープルシロップか何かと勘違いした私は、
迷うことなく、そのねっちょりをたっぷりとトーストに塗り、
パクリ
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
!!!!!!!!!!!!!
なんじゃこりゃぁ~(と心の中でつぶやき)
今度は、できるだけうすくのばして、味を感じないように
必死でパンを飲み込む努力をしましたが、
それでも、プレートにねっちょりがついたパンは残り・・・・。
流石に私の態度をに見かねたのか、
「美味しくないなら、残していいのよ。」との優しい言葉が!
Oh, My Goodness !!
一転、気持ちが軽くなった私は、
てっきり甘いメープルシロップかと思い、
たっぷりととってしまったことを自白。
ところが、予想とまったく違う味に驚いたと、正直に話しました。
「これは、一般的な食べ物なのか?」と尋ねる私に、
婦人は笑って、
「自分は昔から食べているが、嫌いだというお子さんや、
まったく食べないお孫さんもいる。」とのこと。
「でも、健康にいいから、英国ではポピュラーな食品。」と。
いっやぁ、「良薬は口に苦し」でしたね
記憶に残る私の印象は、梅肉。
色も味も近いように思えました。
健康のためというところも。
梅肉は、青梅の実を皮ごとすり、
すりおろしりんごのようになった状態をガーゼでつつみ、
絞った果肉汁を火にかけ、弱火でじっくりあめ色になるまで煮詰めたもの。
幼い頃に、祖母におなかをこわしたときなどに、
小さじいっぱいをなめさせられたものですが、
私には、丁度そんな味に思えました。
チャレンジャーなあなた、日本でも購入は可能です。
どうぞお試しあれ!
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